Ai・フィールド Arouse Identity Field
株式会社Ai・フィールド(アイ・フィールド)
感謝のご縁 絆インタビュー

株式会社吉村様

皆さん、こんにちは。株式会社Ai・フィールド須賀えり子です。

こちらは、Ai・フィールドにてお世話になった方々に、感謝の気持ちをお伝えし応援させて頂く【感謝のご縁の絆インタビューのページ】となっております。

今回は、日本茶を中心とした日本の伝統食品の包装資材・パッケージの製造・販売。そして、日本茶の市場がより豊かになれるように様々な事業推進を行っておられる、株式会社吉村 代表取締役社長 橋本久美子さまに、お話しをお聴きいたしました。

気さくな雰囲気でのインタビューとなりました。

株式会社吉村 代表取締役社長 橋本久美子さま 株式会社Ai・フィールド 代表取締役社長 須賀えり子

須賀え:
橋本さま、本日はどうぞよろしくお願いいたします。
初めに、株式会社吉村さんの会社のご紹介をお願いしてもよろしいですか?

橋本さま:
よろしくお願いいたします。はい、創業89年で、私は三代目の経営者になります。創業当時からお茶の袋を製造している会社ですが、現在では紙製のパッケージだけではなく、マーケティング、ブランディング、デザイン、買い場づくりの支援まで、トータルでお客さまの伴走をしています。
昔は日常茶飯と言われていました。それが現在では、お茶も普通に飲まれていたものがペットボトルの時代になって、ずっと下り坂の中です。ですからただ、パッケージを作るのではなくて、日本茶がもっと飲まれたり、楽しまれたりするためには何が出来るかな?というところを一生懸命にやっている会社です。また、今は日本茶だけで生き延びるのも難しいなぁって思っています。いろんな方と掛け算をして、つながっていくことで、新しい日本茶の楽しみ方を提供できるのかな?というふうにも、思っています。

須賀え:
いいですね。そのお茶のパッケージを通して、日本の伝統文化を促進して行くような、広げていくような、そんな活動されているわけですね。

株式会社吉村 代表取締役社長 橋本久美子さま

橋本さま:
そうですね。文化っていうとちょっと上な感じになっちゃうけど、そんな暮らしの中に、そういうホっとする時間みたいなのが、お茶がある暮らしというのを残していけたらなぁって、本当に思っています。

それって自分だけがマニュアルのように突き詰めていくのではなくて、ちょっと人にあげたくなったり、一緒にコミュニケーションの道具として真ん中にあったり、そういう風になったらいいなって思います。

須賀え:
本当に日常の生活の一部、その生活のワンシーンに吉村さんのパッケージが存在する。そのための活動を通して、日本の企業がより豊かになっていけるような、そんなイメージですね。

橋本さま:
そうですね。日本茶のこだわったもの、小さな農園や専門店さんが作る希少価値があるもなは、やっぱり極小ロットになっているからなかなかパッケージに凝れなくて。無地の袋にシールを貼ることになります。結局大企業が作る大ロットの方がパッケージに凝れる、クオリティーが高いパッケージになってしまう。そういうパラドックスがあると思っています。そこを小ロットで、きちんと、ものづくりのこだわりや、思いを伝えられるようになると、自家消費だけじゃなくて、ちょっと人にあげたりするときに商品自身が営業マンになってくれる。そんなことができたらいいなあって思っています。

須賀え:
そうですよね。確か、吉村さんのところでは、お茶だけではなく、チョコレートや、いろんな商品がありますよね。

橋本さま:
そう。お茶は脇役なので、なんかこう「お茶を脇役として引っ張り出すような主役ってなんだろう」と考えた時に、「チョコ」だったり「金平糖」だったり「豆菓子」だったり、そういうものをお茶になじむパッケージで作ることによって、お茶の時間?お茶とお菓子で「お茶の時間」をプレゼントできるみたいな。そんなところを本当に目指していますね。

須賀え:
本当に、場づくりというかお茶の時間を通した場づくりですね。そういうものを提供していくことで、その場の思い出のようなものができたりしますね。

橋本さま:
で、あとやっぱり縦割りじゃない?昔の高度成長期って?そうすると実は中小企業の生きる道ってこの縦割りと縦割りの隙間にありそうな気がしていて、ここを掛け算して行きたいなって思います。

須賀え:
隙間と隙間を掛け算する。

橋本さま:
ええ。今までにないものを生みだしたり、「なるほどそうか」みたいなことが、出来たりするんじゃないかな。

須賀え:
足し算ではなく、掛け算というところが、広がりがあっていいですね。お互いに、自立しながら、お互い助け合っていて、まさに掛け算。

橋本さま:
そうですね。掛け算って0だったら0になるから、どっちかが依存は許されない。

須賀え:
そうした取り組みが、吉村さんのところでは、本当に事業展開だけではなくて、人材育成そのものにも非常に取り組みされているような感じがしています。

橋本さま:
人材育成の研修とか、そういう時に急にバーンとやるとかって難しいと思うんですよね。
ですから、会社の中の日々の仕事の中にそういう育成の場が息づいているってことはすごく大事だと思っています。うちは会議の中に、まず会議は時間管理するから、プレゼンテーション。「人の話を聞く」、「伝わるように伝える」、「書きとめる。まとめる」。そして期日までにPDCAを回して改善してくみたいな、スキルが全て入っているんですよね。だから、その会議で何かを決めて終わりじゃなくて、PDCAの「P(プラン)」の部分なので、「P」から巻き込まれたらそれは仕事になりますよね。
自分たちが考えたプランだと思ったら。何とかやり遂げようと思う。だけど、これが「D」から、「これやるからお願いね」って言われたら作業になる。仕事と作業を分けるのは「P」から巻き込まれているか、「D」から渡されるかだと思うんですよ。

橋本久美子さま

須賀え:
なるほど、「P」から渡されることによって、より主体的に自立してお仕事が出来る。と言うわけですね。

橋本さま:
そうです、そうです。当事者意識をもってもらう。うまくいかない時に「D」から渡されたのは「P」が悪いからなんだよねって評論家になっちゃうじゃないですか。でも、「P」の時から巻き込まれていると、「なんでこうなっちゃったのかな?」って言って、「C」が効くんですよね。
もうちょっとこういう風に「P」のところ直してみようとか、「D」でこういう風にやろうと思ったけど、こっちはこうこっちの方から入ったほうがうまくいくんじゃないかっていうふうにして「PDCA」が回るんです。
結局、会議をやるっていうのは、決断するだけじゃなくて、その後の実行力を高めると思っているんですね。

須賀え:
実行力を高めるための会議があるってことですね。

橋本さま:
当事者意識を持つから主体的になって実行力が高まります。

「人を楽しませる価値観、楽観性」を用いた「生き方タイプ診断」ワークショップを、社内の役員や人事の方々に開催していただいて

須賀え:
素晴らしいです。その中の取り組みとして、今回吉村さんで生き方タイプ診断を開催していただいて、また、研究分析のためのデータ収集のご協力を頂いて本当にありがとうございます。
今回、吉村の皆さんのおかげで、なんと「第26回日本キャリア・カウンセリング学会」に研究論文としてあげることができました。

橋本さま:
おめでとうございます。

須賀え:
有難う御座います。皆さんのおかげです!診断のワークショップを実際にやっていただいて、いかがだったですか?

橋本さま:
やっぱり、この診断をすると、「こんな違うんだ」ってわかるじゃないですか、それもそうだし、良いのは優劣がないことですよね。凸凹がすごいあるんだけど、凸凹があって、ここが赤い人が偉いんだとか、青い人はダメなんだとかなくて、その凸凹を上手に埋めればいいんだと思えるようになってるし。で、あのワークの中に武勇伝のワークがあって、みんなどんな自分であっても、自己開示が素直にできて、自己肯定感が上がるようになっていて、そこにすごくいいなぁって思いました。なんか〇〇診断とか、診断で終わるものとかだと、なんかこう…レッテルが貼られるっていうか。そうじゃないところが1番いいなと思うんです。

須賀え:
ありがとうございます。本当に吉村さんのみなさんのおかげです。なんとか論文も、杉山崇先生のご協力でデータ分析ができました。学会発表もさせていただきました。本当にありがとうございました。

社内での自律型社員への育成の取り組み

須賀え:
あと、社内で新しい取り組みを始めたそうですが…。

橋本さま:
新しいことはもう常に何かをやっているんだけど。
ここ最近の私自身のトピックスとしては、むっちゃSNS苦手なのに、今期10月から69期で、もうすぐ70期なんですけどね。そこで経営会議のリーダーって自分が社長になって16年ずっと取締役会と経営会議のリーダーっていうのは自分がやってきたんですけど、経営会議のリーダーを30歳代の女史に渡して、私はSNSリーダーになったんですよ。

須賀え:
SNSリーダー?すごいですね。

橋本さま:
うちには起案制度があるんですね。会社で誰でも起案できるんですけど、私は権力があるから社長が何かやりたいと言ったら絶対やるじゃないですか。それ危険ですよね。そうだからね、起案するんですよ。

須賀え:
すごくいいなと思ったのが、会社と言うものは、社長の鶴の一声で割と通りやすい。だからこそ、本当にその通りで、おっしゃるように危険ですよね。社内ので従業員さん達が、自ら発信ができる場があるっていうのがすごい素晴らしいなって思いました。

橋本さま:
でも従業員さんに、そういう場がありながら、社長は鶴の一声が効くって不平等なので、自分もそこに起案するんですよ。起案書という用紙があって、

  1. 現状はこうです。
  2. 課題はこうです。
  3. 対策はこうで、
  4. この対策が上手く行ったことの成果はこうです。
  5. スケジュールとお金はこのぐらいです。

これ、社員さんだけでなく私もやるんです。私が鶴の一声で言ったら不平等ですから、去年も5回ぐらい起案して3件ぐらい却下されて(笑)、そこがあるから結構自分は安心して思いつきが言えるんですね。

須賀え:
新しいことをどんどん発信していきながら。でもその中に社長と代表取締役の経営者と従業員さんとの境目がない垣根がない。平等にその取り組みをされているっていうのは、なかなか一般的な企業様で、ここまでされている企業さまって私は見たことがなくて、その点が素晴らしいなって思いました。

橋本さま:
担当であるっていうことは、どういうことなんだろうって。すごく考えるです。それで、パートナーであるという風に、あの未来を創造するパートナーと、経営理念でも言ってるんですけど、パートナーってなんなんだろうって言ったときに、やっぱりどっちかが圧倒的に力を持ってるみたいな時にパートナーって崩れやすいと思っていて。
だからそこをいかに平らにして来たというと。
1つはやっぱり情報格差を無くすっていうことだと思ってます。こちらが圧倒的に情報も持ってて、例えば財務とか、経営の仕組みとか。社員さんが何も知らなかったら、そこには、決断のクオリティーというのは、どうしても落差が出るじゃないですか。
でも、それが全部繋がると思うので、情報格差をなくすということと社員さんに課してる、ということは自分も同じように課されるっていうことをすごい大事に思ってます。

須賀え:
そこなんですよね。
やっぱりそこの覚悟。私も経営者としての覚悟がやっぱりそこは問われるなって思います。私自身もやっぱ感じるんですけども、自ら経営者として、そこを課していくのは、「すごいことだ」なって、私は感じました。

橋本さま:
起案で橋本さんが働き方改革とか色々言っているのに、色々やることが増えて残業時間が増えちゃうじゃないですか?なので、辞めることを決める会議を作りませんか?という起案が出ちゃって、ちょっと危機感を感じていました。でも、案外、そこで話し合われて、またその会議をやめることを決めるために、また会議を作るっていうのも橋本流と一緒じゃないかみたいなことになり、それでなんかその起案書の中にやめる提案というのができる欄があって、だからガンガンやめてる。いろんなことも。
だから、やっぱりそうやって飲み込めないなって。思ったことを言えるっていって、それがまたきちんと社長怒るかなと社長気を悪くするからとか、気を遣われるんじゃなくて、普通に話し合われていい形で執着してくって、やっぱその辺りの意識があって初めて、商品開発でも何度も自由に行けるっていうか。タガが外れられるんだと思いますね。

須賀え:
組織としての、「新陳代謝」がすごく活性化されている印象を受けました。新しい古い案がどんどん出されていて、新しいものが作られて、そうしながら組織は強くなっていくようですね。橋本様、本日は、たくさんお話を聞かせていただいて、ありがとうございます。

インタビュー後記

橋本さま この度は、感謝のご縁 絆インタビューページの取材をさせて頂きまして、誠にありがとうございました。

今回、お話しをお聴きして改めて感じたのは、パワフルで常に躍動し会社そのものが、まるで生きているかのように動いている。そのような感じをお受けいたしました。

吉村さんの会社は、目の前にある業務だけに留まらず、お茶業界全体を見据えながら様々なイベントを行ったり、マーケティング調査を行っています。こうした取り組みの一つひとつが、従業員の方々の自律した成長にもつながっているようです。

そして、今回ご縁があって、「生き方タイプ診断」のキャラクターデザインをお願いいたしました。各キャラクターをデザインして頂く時に、デザイン部のリーダーの原田さんに何度かzoomにて打ち合わせをさせて頂きました。視点が流石デザインのプロ!9人のキャラクターの特徴を掴みながら、それぞれのキャラクターに診断をした方が自分自身を重ねてイメージできるような「白い丸人間君」で表現してくださいました。本当に可愛くて、とても嬉しいです。

生き方タイプ診断 TenColorsのキャラクター 丸人間君たち

「生き方タイプ診断 TenColorsのキャラクター 丸人間君たち」
とても、可愛くて気に入っています。
デザイナーの皆さま ありがとうございます。

大切に使ってまいります。

株式会社吉村さま Webサイト
株式会社吉村 – 日本茶を中心とした日本の伝統食品の包装資材・パッケージの製造・販売、食品・雑貨販売、日本茶の推進。 (yoshimura-pack.co.jp)

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