Ai・フィールド Arouse Identity Field
株式会社Ai・フィールド(アイ・フィールド)
コラム 人生とキャリア

ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?(0)

カテゴリー:組織開発奮闘編


プロローグ

食品卸会社 ひとつ星食品株式会社 総従業員数 300人 
営業部 30人

 

■登場人物

 

 ・社長 大木社長 男性 58歳 独身
 ・部長 営業部 赤井部長 女性 45歳 独身

 

 ・外部ECえり子 社外EAP組織開発コンサルタント  

  女性 57歳 

 

 

 

相談

大木社長

えり子さん、実は最近ある職場のコミュニケーションが
上手く行っていないようです。

何か良い手立てはないでしょうか?

 

 

外部ECえり子

大木社長、コミュニケーションが上手く行っていない職場が

あるんですね?具体的には、どのような状態ですか?

 

 

大木社長

いやそれが・・・・・離職率が一向に減らないのです。

特に入社間もない新入社員が・・・・・

社内の業務そのものがスムーズに動いていない。

それにどうも、私が信頼している赤井部長の態度が、気になります。

色々、人材育成も取り組んできたのですが、勉強した3日間くらいは、

そのモチベーションが続きますが、それを越えると、

また元の木阿弥で・・・・もうこの状態を何年も続けているのです。

 

 

 

外部ECえり子

なるほど・・・・大木さんのご心配ごとは、

社内の離職率が減らないと言う点。

そして、取り組んできた人材育成が

業務に活かされていないと言う点と、

信頼を寄せている赤井部長の態度が気になる?

 

 

 

 

大木社長

そうなのです。何か良い手立てがないものでしょうか?

 

 

外部ECえり子

解りました。

それではまず、部内もしくは、課内の状況確認をさせてください。


一度、社内の皆さんのお話しをお聞かせ頂きながら、潜在的な課題や、

隠れたリソース(個々の強みや潜在的な可能性)を探してみます。


その上で、社内の皆さまが活き活きと仕事が出来るような仕組みを、

職場の方々がご自身で創り上げられるようなご支援を

させて頂くのはどうでしょうか?

 

また、この仕組みの仕掛けとして

社員の方々が、自分たちでその仕組みを創り上げる。と言う点が

ポイントなのですが

 

そこに向かうためには、段階を踏んでいく必要があります。

 

 

更には、一度に社内全体となると、時間もコストもかかりますので

先ずは

スモールステップとして、その部署から始めてみませんか?

 

 

 

大木社長

う~~~ん。そうですね。でも、上手くいくのでしょうか?

 

 

外部ECえり子

そうですよね。上手くいくのかどうか?心配になりますよね~~

大きく変えようとすると、時間もコストも発生しますので、

まずは、小さく部内のキャリアカウンセリングとキャリア研修の形で、

はじめてみましょう。

 

そしてそこから、社内の皆さん自身で考え、

自分たちで改善していくことが出来る。この小さな「レジリエンス(自己効力感)」の火種が出来ると、後は自走していくことができます。まずは、やってみましょう。

 

 

大木社長

うん。なるほど~~~それでしたら、

うちでも小さな負担で始められそうです。やってみます。

 

 

こうして、外部CC須賀は、総従業員数2000人の食品卸会社

「ひとつ星食品(株)営業部」のカウンセリングを行うこととなりました。

 

 

 

部長インタビュー

 

営業部の人数は、30人です。

 

先ず、大木社長が気になっている赤井部長への

インタビューによって部内の状況確認を行いました。

 

 

 

すると、見えてきたのは、いくつかの課題点です。

 

大まかに、下記のような課題点が見えてきました。


・残業が多い。
・報連相ができていない。
・業務の指示が的確に行えていない。
・愚痴が多い。
・ミスが多い。
・部内の協力体制ができていない。
・部内の会話が少ない。


など、いくつかの改善点が見えてきました。

 

更に、外部ECえり子は赤井部長の話しを聴きながら、

彼女の強みを深彫りしました。

 

そして「状況把握力に優れ、的確な判断力がある」と言う点に気づきます。

 

しかしながらご本人の口からは、逆の印象が伺える発言をされています。

 

 

 

 自分は、マネージメント能力がない。

 社長は、私を下ろしたがっている。

 

 

 

と、赤井部長は、自分自身に対する社長評価をネガティブに捉えられている様子です。

(心理学用語でいう認知の歪みの状態が見受けられます)

 

 

 

 

外部ECえり子

赤井さんは

「大木社長が赤井さんのポジションを下ろしたがっている。」と

そのように感じているのですね?

 

 

そして大木社長のお話しですと

「赤井部長は、とても信頼できる存在です。」と

お聴きしましたよ?

 

 

 

赤井部長

え?社長は

私のことをそのように見ていてくださっているのですか?

でも・・・・

私は、部内を動かしていくことが出来ていないのです。

 

 

なぜなら

第一営業課 北野課長は、私にとても反抗的です。

 

 

私に対して、何度も

「仕事をしていない。なぜ〇〇をしないのですか?と、

「女に出来る職務じゃないですしね」とか・・・

暴言を吐くこともあって・・

 

 

あからさまに反抗したり

明らかに私を部長職から

引きずり下ろしたいと思っているのが解ります。

 

 

 

外部ECえり子

 

そうでしたか・・・

北野さんと、そのようなやり取りがあったのですね。

 

 

部下である北野課長との

コミュニケーションも心配ですね・・・

 

 

大丈夫ですよ。

 

 

私は、赤井さんの状況把握力は、

とても素晴らしいと感じています。

その能力を活かしながら

この状況を少しでも

良い方向に改善してまいりましょう。

 

 

 

赤井部長

はいでも・・・・・

課題が山積み過ぎて・・・・・

何から手をつけていけば良いのか?全く見当もつきません。

 

うまくいくのかどうか心配ですが、

とにかく何かやってみないことには、先に進みませんものね。

 

 

外部ECえり子は、赤井部長とともに、

部課内改善チームを作っていくことになりました。

 

 

 

 

 

コンサルタントとしての見解

 

 

課題は、社内一人ひとりにも、様々な課題がありそうです。

 

恐らくここで出てきた

女性上司である赤井部長と男性部下の北野課長とのような関係性は、

社内全体で見ていくと、他からも出てきそうな印象です。

 

 

このようなミスコミュニケーションの改善も

同時に行っていく必要がある。と、外部ECえり子は考えます。

 

 

そして、部課内の課題改善を行いながら、新しい取り組みを取り入れていく組織開発の手法を、実施する方法を提案することにしました。

 

 

 

 

※ こちらのコラムは、事例を元にしたフィクションです。(続く)

 

ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?

(0)(プロローグ)

 

ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?

(1)(準備) 


ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?

(2)(状況を把握する) 


ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?

(3)(心理的安全性)


ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?

(4)(見える化)


ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?

(5)(実施)


ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?

(6)(評価)


ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?

(7)(継続と定着)

 

 

 

 

2022年08月31日